札幌で個別指導塾開業を目指す三十代男性の日記
 現在、札幌在住の30代の私(40代突入しました)が、個別指導塾開業を目指す過程をブログにしてみようと思いました(開業しました)。教育関係のことなどもいろいろと書き込みたいと思います。 リンクフリー
部活動の歴史
 もともと運動部出身だったこともあり、部活動の歴史には興味がありました。大学時代、体育講義のレポートに、勝利至上主義は体育学とはあいいれないのではということを書こうと思い、部活の歴史を調べたことがあります。その時、ろくな資料がなく苦労した思い出があります。

 当たり前だったんですね。部活なんてただの課外活動で学習指導要領にも記載がなかったし、生徒達がどのくらい部活に加入しているかの統計もなかったわけですから。当時の文部省もまったくノータッチです。
 だって、放課後、生徒が自主的、悪く言えば勝手にやっている遊びですから。それに統計とか、理論とかあるわけないですよね。教育大学でも部活指導に関する科目なんて存在しないですし。


 約2ヶ月前に、「運動部活動の戦後と現在」という本が発売されたので、早速、購入して読みました。力作ですね。資料的価値も高いと思います。運動部加入率のデータなどを体育雑誌や日教組の資料などから割り出したり、大変な苦労の跡がうかがえます。
 今の部活動に疑問を持っている教師や生徒、保護者の方には、一読をおすすめします。なんで、今の部活動が、こんなことになってしまったのかがわかります。各学校の図書館に2、3部おいてもいい本だと思います。
 日本にしかないと言われる部活というもの。他国で、似たようなものがあっても、全然、形態が違います。そんな各国との比較もこの本では読むことができます。


 戦前、生徒が自主的にやっていた趣味的なスポーツが、二次大戦末期に解体され報告団として軍事訓練をすることになります。(報告団は、元部員だけではありませんので、念のため)
 実は、これより前に学校現場には兵隊が入ってきています。

 本には、書かれていませんが、江戸時代の日本人は、子供とべったりで、非常に子供をかわいがる民族と外国人が評しています。明治期、軍隊をつくるため、ヨーロッパを手本にし、しごきが取り入れられたといいます。スパルタ方式ですね。現在のドイツやフランスなどでしごき文化はありませんが。

 戦後、スポーツが民主主義にいいということで、放課後活動に取り入れられ、広がることになります。

 いちいち、書くのが、面倒なので、カッコ書きは、本からの内容でなく、私の感想ということにしたいと思います。

 (当然、学校現場には、復員兵も入ってきます。軍隊上がりのしごきがここで部活にも強烈に持ち込まれたのでしょう。伝統というのは、良くも悪くも受け継がれていくもの。戦前からも続く一大勢力の野球部での体罰の記事を多く目にするのも、こういうのが影響しているのではないでしょうか。人数が多いというのはあると思いますが、現在、野球と並ぶほど人数が増えたサッカー部より、野球部の体罰をよく聞くような気がします)



 1955年の部活加入率調査では、幽霊部員を除くと、中学で27.2%、高校で23.4%程度の算定だそうです。
 練習時間 中学男子 週あたり 1~6時間 45.9% 週あたり 7~12時間 41.6% 13時間以上 12.5%
        中学女子 週あたり 1~6時間 46.3% 週あたり 7~12時間 41.0% 13時間以上 12.7%
        高校男子 週あたり 1~6時間 23.9% 週あたり 7~12時間 35.8% 13時間以上 40.3%
        高校女子 週あたり 1~6時間 26.1% 週あたり 7~12時間 39.4% 13時間以上 34.5%

 運動部にかかわる教員は、半数程度。
 ※以下、部活と書きますが、運動部のことです。

 1964年の部活加入率は、中学で45.1%、高校で31.3%。
 (加入率は高くても、オリンピックムードで盛り上がっていった時期、優秀な選手が優先的に活動していたみたいです。今ほど、体育館の数があるわけでないですし、当時なら用具も高く、みんなが均等に練習できたわけではないでしょう。この時も幽霊部員が多かったんでしょうね)

 1977年の部活加入率は、中学で60.9%、高校で38.8%。
 平均部活活動日数 週あたり 中学4.2日 高校3.8日

 加入率が増えていますが、これはオリンピック時代に競技志向になった反省として、部活を大衆化しようとした流れだそうです。必修クラブというものをつくり、別に体育以外に部活をやりたくない生徒にもやらせようとしたのが増えたきっかけです。
 このため、部活数も増え、顧問も増えることになり、教員の負担が増えることなります。
 72年、負担が増えたこともあり、日教組が残業手当などを要求し、いくらか認められることになります。

 教員の負担を減らすため、部活を学校から外部に追い出すような動きもありましたが、外部指導者引率時の事故時の保険より、学校保険の内容が著しく良くなったこともあり社会体育化はうまく進みませんでした。

(今も、部活の引率は、学校の教員ですが、まだ保険の関係が影響しているんでしょうね。かけてる保険内容によっては、外部指導者が引率している学校もあるのかもしれませんね)

 79年の文部省通達で、中学で年1回、高校で年2回の全国大会が可能に

(宿泊を伴うようなブロック大会(隣接都道府県)参加を禁止していたころとは、大違いですね。交通網の発達も大きかったのでしょう。私は、この全国大会が行われるようになったということに注目しています。地区大会くらいで終わっていたら、部活がここまで過熱しなかったのではないかと思います。一部の県大会や北海道大会もなかったかもしれません。79年当時なら、まだ結構、移動にお金がかかる時代。全国大会みたいなものがなければ、都道府県大会を開催しない部活も多数あったのではないかと思います。

 全国大会につながるということで、勝利至上主義が全面に出てきたんでしょうね。その証拠に、ほとんどの生徒が、全国大会につながる中体連や高体連終了をもって部活を引退します。
 教育がどうとか、スポーツが民主主義にどうとかというなら、これらの大会をもって引退はしないはずです。受験勉強にまだまだ間に合う生徒だっているわけです。
 部活の一大目標が、勝つことにしぼられているということが、こういう現象からもわかります。)

 1987年の部活加入率は、中学男子で74.6%、中学女子で58.4%、高校男子で48.0%、高校女子で33.0%。

 (さらに運動部加入率が増えていますが、これは、日教組が部活を手放さなかったのが大きいと思います。ほとんどボランティア状態で給料も出ないのに、部活が不良の更生に使えると何か勘違いしたようです。運動部加入生徒の方が反社会的行為が多いという先行研究がいくつもあるのに。校内暴力全盛時代だったので、すがるものが欲しかったのか、それとも別の意図があったのか……)

 1996年の部活練習時間
   中学 週5日 17.6% 週6日 46.3% 週7日 26.0%
   高校 週5日 13.2% 週6日 41.7% 週7日 36.1%

 2001年の部活加入率は、中学男子で82.4%、中学女子で63.0%、高校男子で61.0%、高校女子で42.3%。

 (さらに、部活加入率が増えています。文科系も入れたら、100%近くになるのではないでしょうか。練習が毎日の部活が中学で4分の1以上、高校だと3分の1以上です)

 2001年、運動部活動に関する悩みの調査で、休日が少なすぎる、遊んだり勉強する時間がない、練習時間が長いと答えた生徒も多いです。

 (好きで部活やっているわけではない生徒もいるということは、この本の後半のフィールド調査で出てきます。一度、入ってしまうとなかなかやめると言えないんでしょうね。顧問の移動で、来年廃部になるかもと聞いて、もうきつい練習をしなくていいんだと喜ぶ生徒達の例が出てきます)

 2001年にさらに部活加入率が上がった原因は、1989年学習指導要領の部活代替措置です。部活に入れば、必修クラブを履修したこととみなすというものです。これにより、生徒全員を部活に入れてしまえば、必修クラブをやらずに済み、その時間を他科目の授業にあてることが出来るようになりました。
 1992年から2002年の完全実施まで行われた週休2日制への移行も授業時間確保のため部活代替措置を採用する学校を増やした原因だそうです。 埼玉県では、98.8%の学校で部活代替措置を取ったそうです。

 正規科目の代替になることによって、教員の運動部活動への従事が公務のようにみられるようになり、いっそう教員の負担は増えたそうです。

(現在、必修クラブは廃止され、部活も2008の学習指導要領で教育課程と関連づけられるようにとなっているのみです。いまだに生徒に部活参加を強制している学校がありますが、この時の名残りがあるのか、それとも校長以下法律を知らないのか、部活はいいものと盲目的に新興宗教のように信仰しているのかは、謎ですね。
 
 どちらにしても、部活強制参加には、まったく法的根拠がないことになります。義務教育の部分に関しては、生徒には、権利、保護者には、教育を受けさせる義務が生じますが、申し訳程度に「教育課程と関連づけられるように」の文言に部活を強制する法的拘束力はないでしょう。

 この文言は、どちらかというと、部活を指導する教員への手当のために入れたような気がします。
 前回までの学習指導要領には、部活のことは書いてないわけです。部活が野放し状態だったことも驚きですが、そんなものに手当が発生していたことにさらに驚きです。義務教育をやる場の学校で、学校の教育課程とまったく関係のないことをやってる職員に手当が発生していたわけです。順序が逆です。学校ってすごい所ですね。

 野放しだから、部活熱血教員が、バカみたいに多くの練習時間を組めてしまうわけです。
 部員には、そんなアホな練習時間につきあわされる義理はなく、顧問にもそうする法的根拠はないのですが、内申がとか、先生を怒らせたらとか、体罰やしごきがとかで、なかなか拒否することができないわけです。最悪の場合、生徒は、自殺を選ぶことになります

 部活熱血教員の中には、お金を稼ぐために運動部の指導をしている人も確実にいるでしょうね。
 部活の休日をわざと平日に持ってきて、土日や祝日は毎日部活。年間の休みは、結構多いですから、お金のない教員には、いい小遣い稼ぎのはずです。
 すべての部活が教員自腹の持ち出しがあるわけではないでしすね。地域性もありますが、今年だと、休日フルでやったとして、人によっては、年間14万くらいの手当ですね。無給部分の時間が多くても、金欠教員には、渡りに船でしょう。

 日教組の資料から、教員の自己評価欄に部活指導に力を入れているかや大会での実績を書く欄があることがわかったそうです。これも地域性はあると思います。
 部活指導が転勤に大きく考慮されているというのもおかしな話です。本業の義務教育に対するものが最大の基準のはずです。
 
 部活熱血教員にとっては、自分の昇進も絡んでくることがあるということでしょう。教頭、校長になれば、給料も退職金も違ってきますからね。

 もちろん、お金なんか目当てでなく、保護者からチヤホヤされるから自分のチームが勝つのが好きとか、生徒に体罰などの暴力をふるうのが好きとか、部活づけにして部員の成績が下がるのを見るのが好きとか、部員を自分が勝つための道具としてあちこち壊れるまで使うのが好きとか、お金に汚くない部活熱血教員が多数いることは、否定しません。

 好きでもないのに、部活につき合わされ、休みもなく疲弊し、家庭崩壊まで起こしている先生方には、本当、同情します。

 「子供のためと」とかいう言葉にしばられ、部活指導を嫌々やらされている先生方は大変ですよね。

 やりたくないきつい練習をさせられたり、暴力をふるわれたりしている部員も多数いることを考えれば、当の子供たちのどのくらいの割合が、子供のため、私たちのために部活に出てきてと思っているのかはなはだ疑問です。
 
 私なら、指導要領にもないような課外活動なんだから、必要以上に子供が部活日数増やせとか言ってきたら、子供のしつけのためにこう言うと思います。

 自分たちのわがままのために、他人をタダ働きさせるな!!

 もし、子供たちを連れて、レジャーランドに行き、たまたま、そこで、従業員がストライキをやっていたとします。
 そのとき、子供のためだからと言って、従業員にタダで働けというバカな親はいないでしょう。学校の先生だったら言っていいということにはならないでしょう。

 従業員、学校の先生、それぞれ家庭があるということを子供にさとすのが、まっとうな教育だと思うのですが、どうでしょうか。

 一部の保護者にとっては、部活は安上がりなスポーツ施設と思っているみたいですね。学校に口出しする保護者もいるみたいですが、全体から見れば、ごく一部じゃないでしょうか。PTAのなり手がいないくらい、共働きなどで忙し親が多いですからね。
 そんな連中や一部の熱血教師にその他の教師が振り回されることはないと思います。

 勉強を教えるという大きな仕事があるのに、授業準備もできないくらい、ただの課外活動のせいで忙しいというのは、とても異常なことです)


 長くなりましたが、部活の歴史を軽く追ってみました。「運動部活動の戦後と現在」という本には、さらにいろいろなことが書かれています。いろいろ引用させてもらったので、宣伝しておきます。定価は、4600円+税です。
 部活動の歴史に関する資料的価値は非常に高いと思います。私も部活の歴史に関する資料を探したことがありますが、ほとんど集まらないのが現状です。そんなこともあり、この本のすごさが実感できます。よくもここまでたくさん資料集めたものだなと思います。

 最後に、部活に悩む教員側からのブログを紹介しておきます。

   公立中学校 部活動の顧問制度は絶対に違法だ!! 

 
参考

  部活のやりすぎで将来不妊  部活動の問題点 その1


 
関連記事


スマホ汚染

新宿で女子大生が大量に倒れる

死を生み出している産業

札幌麻生個別指導のホームページへ
ブログタイトルをクリックすると新しい記事から順に読めます
この記事に対するコメント

この記事に対するコメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する



にほんブログ村 教育ブログへ
リンク

このブログをリンクに追加する



最近の記事



カテゴリー



FC2カウンター



アクセスランキング

[ジャンルランキング]
学校・教育
81位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
塾・予備校
10位
アクセスランキングを見る>>



プロフィール

sapporoedu

Author:sapporoedu



最近のコメント



最近のトラックバック



ブログランキング

FC2ブログランキング



月別アーカイブ



ブログ内検索



RSSフィード



ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる